聞き手:ふむふむの森 
ふむふむ 作品をつくるときに
まずどういうものをつくるのか、と、
アイデアが必要だと思うんですけど、
インスピレーションはどこからきてるんですか?
   
洋 司 用途が先にきてる場合、例えばカードケースだったら
カードという工業製品の大きさが決まってますよね。
   
ふむふむ はいはい。
   
洋 司 まず、その制約があるので、
その中でひとつ遊びを入れようとするんですけど、
頭で考えると限界があるので、
革に聞くというか、材料そのものを
よく観察してみるんです。
で、革をつまんでみたりしながら
つくっていくほうがうまくいくような気がします。
   
ふむふむ それははじめは試作品として
いくつかつくってみるんですか?
   
洋 司 そうですね。
その形がすごく気に入ったら、
またほどいて、形を記録してしまうんです。
寸法とかね。
   
 
   
 
   
ふむふむ うわ、すごい!
ノートの書き方もきれいですね。
   
敦 子 そういうふうにちゃんとしてるのは弟で。
私は試作品もあんまりないんです。
   
ふむふむ 試作品もないんですか!?
敦子さんはどういうふうにアイデアを出すんでしょう?
   
敦 子 例えば、こう、革があって、
こうやって、組み合わせてみるんです。
   
 
   
 
   
  それでできた形を見て、
じゃあ、これはかぶりものになりそうだ、とか、
そういうつくりかたもあります。
   
ふむふむ あ、先に組み合わせてみるんだ。
   
敦 子 そう。そうすると
あ、ここに取っ手があってもいいなあ、とか
このへんにしっぽがあってもいいなあ、とか
わかってくるんです。
だから粘土細工をつくるのに近いですね。
   
ふむふむ なるほどなあ。
   
敦 子 わたしは
「こういう形にしたいから、その為にはここを切って…」
とか、そういうふうにはあまりやらないですね。
   
ふむふむ そういうつくり方だったら
つくるアイテムは組み合わせた後に
決まるということですか?
   
敦 子 そういうときもあります。
先にアイテムが決まってることもありますね。
革を買うときにやわらかさなどを見て、
自分の中で何をつくるか、ある程度
無意識に考えてるのかもしれないです。
   
ふむふむ お二人とも革を触ってみて、
何かを感じとってインスピレーションを
得ているんですね。
   
洋 司 そうなんですよ。
せっかく手縫いでつくっているので。
手縫いでしかつくれない形があるんですよ。
ミシンでは無理でしょ、っていうのが。
   
ふむふむ そうなんだ。
   
洋 司 例えばカードケースとかは
革を折り込んで縫っているので
ミシンでは難しいんですよ。
   
ふむふむ そういうのがあるんだ。
   
洋 司 いちばん極端な例を出すと
こういうものですね。
   
 
   
ふむふむ うわ、これは!
すごいデザインだなあ。
これは何のアイテムなんですか?
   
洋 司 これは筆箱のつもりだったんですけどね。
めがねを入れたりもできますね。
   
敦 子 お客さまが意外な使い方をしてたり
することもあるんですよ。
逆にそれがおもしろかったり。
   
ふむふむ うんうん。
でも、このデザインはどうやって思いつくんですか?
   
洋 司 これは完成形を考えないままつくってますね。
   
ふむふむ そっか、そうですよね。
ねらってつくれないデザインですよね。
   
洋 司 たまにこういった形にとらわれないものを
つくったりしながら新しいものを
開発するっていうか(笑)
   
ふむふむ チャレンジ精神だ(笑)
   
洋 司 これが工場に任せられない部分なんですよね。
   
ふむふむ あー、工場では絶対に無理だ(笑)
   
敦 子 これこそまさに迷路みたいなつくり方なんです。
   
ふむふむ ほんとだ!迷路をつくってた経験が
ここに生きてますね。
     
    #10『新鮮さを保つように』へつづく
     
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「アーティストによるジュエリー展 Part4」
atat田中敦子さんが共同展に参加します。
●日時:2008年6月3日(火)〜15日(日)(月曜休廊)
●場所:アートライフみつはし
京都市左京区銀閣寺前町23

「LOVE THE EARTH」
atatがエコをテーマにした共同展覧会に参加予定。
●日時:2008年5月28日(水)〜6月10日(火)
●場所:新宿高島屋 ファム・メゾン8階トレンドメッセージ
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