ふむふむ   ダカフェ日記の主人公は森さんのご家族ですが、
家族について思うことは?
     
も り   夫婦に関しては絶対に同じことを考えてる
と思ってるんです。
     
ふむふむ   いいですね。
     
も り   喧嘩はするけど、
「同じこと考えてるはずじゃないの??」
って言って喧嘩するから(笑)
もう完全に自分みたいな感覚ですね。

子供に関しては、
笑ってごまかせるタイプになってほしいな
って思ってますね。
ふつうがいいですね(笑)
ふつうに結婚して、ふつうに孫ができて(笑)
ま、そうじゃなくってもいいんですけどね。
基本的に何一つ望んでないです。
なるようになってもらえればそれで。

     
ふむふむ   昔の作品と今の作品では作風も変化してきてますが
やっぱり結婚、出産とかは大きいのではないですか?
     
も り   子供が産まれて自信がついたっていうのが
一番おおきいですね。
ふつうじゃありえないくらいのプレッシャーが
子供から来るんですよ。
     
ふむふむ   それはどういうプレッシャーですか?
     
も り   人生におけるプレッシャーとかじゃなくて、
なんでここで泣くかなあ、とか。
仕事で徹夜しててやっと寝れたーと思った瞬間に泣くとか(笑)
い、今ですか!?みたいなプレッシャーが毎日。
ここでおもらししちゃダメでしょ、
ってときにもらしちゃったりとか(笑)
そんなのが当たり前にあるんです。
     
ふむふむ   なるほどね。
     
も り   自分が30とかになって、
もう性格だってこれ以上変わるはずない、
って思ってるのに
無理やり変えられていくんですよ。
こどもの成長が楽しいっていうより
これを許せる自分がすごい、って(笑)
自分が成長してる感覚がすごく楽しくて。
それを経験していくうちに
自分に自信がつくんですね。
それが写真にも出てきたんだと思います。
     
ふむふむ   それはおもしろいですね。
自信によって写真のどういうところが
変わったと感じます?
     
も り   はじめは写真にノイズをわざと足してたりしたのも
アナログ派の人にバカにされるんじゃないかなとか
プレッシャーもあってやってたんですよ。
でも、もうそういうのはなくなりましたね。

それと自信がついたのには心筋梗塞になったことも
大きいんですよ。

心筋梗塞で倒れた後に自分が弱っちゃったから
花とかリネンとかアンティークとか
そういうものが好きになったんです。
できるだけ落ち着いて暮らしたいって思いはじめて。

だからモダンなカチッとしたものじゃなくって
木とか自然のものに囲まれたくなった。
それで集めたりするようになったんですけど、
ふと気がつくと
これって、オレンジページとかの世界?みたいな(笑)
主婦の世界が大好きになって(笑)
雅姫さんとか知ってます?

ふむふむ   主婦のカリスマじゃないですか(笑)
     
も り   そうそう(笑)
自分の好みがまさにそこにはまったから
わりとこどもを持つ主婦の気持ちを
汲み取りやすい状態になったんだと思います。

だけど昔は
「こどもが産まれても
丸くなったりしねーから!デザイン重視だから!」
って思ってたんです。
その感覚は覚えてるから
いまの学生さんや結婚してない人に対しても
発信できるようにしたかったんです。
どっちからみてもできるだけ
おかしくない感じにしたいんですよ。

心筋梗塞を経験したのはラッキーだったと思います。
仕事をする上でもね。
広松木工さんのカタログも
ページのあるべき場所に写真をすっと置く
ような感じで気負わずにデザインしてます。
デザインというか、もう写真置くだけみたいな。
これができるようになったのは
子供が生まれただけじゃなくって
心筋梗塞の経験がプラスに働いたんだと思います。
どんなに写真やデザインがすごい人を見ても、
心筋梗塞はしてないよね?っていう自信になった(笑)

     
おしまい
     
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