ひ び   月光荘は学校販売なんかが
とても多いんですが、
子供の頃からほんものを
与えるというのを
推奨しているんです。
     
   
     
むふむふ   月光荘の画材は
ほんとにいいものばかりですもんね。
     
ひ び   月光荘の親父が
子供に使わせるから安いものでいい
っていうお客様には
「もうこなくていい」
とか言って帰すぐらいで(笑)
     
むふむふ   えー!そうなんですか!?
     
ひ び   倹約するのはおまえさんのほうだよ、と。
大人はもうある程度できあがってるんですから、
どんなもの使ったってもうかわらない。
     
むふむふ   はいはい。
     
ひ び   子供の頃こそ、
もうほんとに白紙のなかに
きれいな濁りのない色を
みせなくちゃいけない。

子供の世界にほんものを
ちゃんと置いといてやらないと
感覚がくるったまま
大きくなっちゃうんです。
それが一番おそろしいことなんです。

     
むふむふ   子供の頃にきちんとするのは
大切なことですよね。
     
ひ び   音感があるように
色感というのもあって
それは一生の宝なんです。
色感がまったくなくて
おしゃれもなにも
あったものじゃないんです。
     
むふむふ   色感はそうやって
育んでいくものなんでしょうね。
     
   
     
ひ び   でも、
今はいろんなものがあふれていて
子供たちがほんものを
見極めにくいと思うんです。
その子供たちが大人になったとき
ほんものってどういうものかっていうのが
知るのってすごく難しいと思いますよね。
     
むふむふ   ほんとそうですね
     
ひ び   実は、ある都内の幼稚園で
月光荘の木炭を使っている
ところがあるんですよ。
     
むふむふ   幼稚園の子にですか?
     
ひ び   月光荘の木炭は
1本1本山奥で焼いているので
太目のものだけですが
つまり、力をばかみたいにいれたら折れるよ、と
ちょうどいいぐあいに力をいれて描くんだよ、と
先生のポリシーで教えられてるんですね。
     
むふむふ   へぇ〜。
小さい頃から力の加減や
道具の使い方を身につけておこう
ということなんですね。
     
ひ び   道具は、
道具を作っている人の汗と涙と
作っている人の全部がはいっているから
大切にしないといけなんいだよ、と
教えてるらしいんです。
     
   
     
むふむふ   自分たちでも
ものが多いと何かをなくしてしまったとき、
ついつい次買えばいいやみたいな感じに
なってしまいがちなんです。
     
ひ び   小、中学生で
ものがなくなっても
気がつかない子もいるし
探そうともしない子もいる、
そういう物質文化のなかに
いま日本はいるんだなと思うんです。
     
むふむふ   そうですよね。
もしかしたら子供たちにとっては
大変な時代なのかもしれませんね。
     
ひ び   自分が便利に使っていたものをなくして、
どこいった、大変だと、
思えないようなものを日常使ってるなら
その人の生活もそんなような程度の
ものなんじゃないかと思うんです、
     
むふむふ   ああ、胸が痛いです...(汗)
     
ひ び   だから、そういうところから
少しずつ大切に使ってもらって
長く持ってもらうっていうことを
していきたいですね。

今の日本の子にはそういう精神構造に
なっていってもらいたいですよね。

     
むふむふ   そこまで考えているんですねー。
     
   
     
ひ び   月光荘を使うお子さんを持つ
親御さんのなかによく
「えーこんなにいいものを使ってなんてうらやましい、
じぶんが子供のときにこれに巡り会えてたら」って
ほんと嘆息しておっしゃるんですよね。
だから少しでも多くの人に
知ってもらいたいなーって思いますね。
     
むふむふ   確かに!
小さい頃に出会いたかったなー。
     
ひ び   そうやって刺激をうけて
きれいなものっていうのを
知っていかなくちゃいけないんですよ。
     
     
    第5回につづく
【これまでのインタビュー】
2007年2月6日 第1回 宣伝と広告はしない
2007年2月7日 第2回 生活のなかに色を
2007年2月8日 第3回 月光荘のスケッチブック
2007年2月9日 第4回 子供にほんものを