ふむふむ   甲斐さんは独自の視点で
いろんなことに興味がありますよね。
     
か い   つまらないとか、退屈って、
思ったことがないんですよ。
     
ふむふむ   へえー!
なんでも楽しめちゃう?
     
か い   少しひねくれていますが、
つまらない状況でも楽しいというか。
     
ふむふむ   え、つまらない状況が楽しい?
コツを伝授してもらいたいですよ。
     
か い   文章を書いている人や、
お笑いの人はたいていそうだと聞きますが、
私も社会や人間の観察が好きなんです。
     
ふむふむ   あ、アウトプットするための
ネタになるわけですね?
     
か い   そうですね。
いい人ばっかりを見るわけではなくて、
申し訳ないんですけど、
少しかわった人を見ていても、
楽しくなってくるんですよ。
そういうちょっとした気持ちの転換で、
大変な状況も楽しい、って、
思うんですよ。
     
ふむふむ   いいですねえ。
     
か い   東京に出てきた頃なんかは、
自由になるお金もそんなになかったんです。
でも、「今の私は苦労期だなあ」と思っていると、
楽しくなってきて(笑)
     
ふむふむ   それはふつうはなかなか思えないですよー。
     
か い   いつか
「あのときは苦労期だった・・・」と
書くことがあるのかもしれないと
想像するのが楽しい(笑)
     
ふむふむ   基準が"今"にないんですね。
客観的に見てるっていうか。
     
か い   常に10年後くらいを考えてた方が、
今を楽しめるんです。
今、悩んでいることって、
1、2ヶ月後に悩んでなかったりすることが、
多いんですよ。
     
ふむふむ   それはそうかもしれないですね。
     
か い   悩むことも大事なんですけど、
"今"よりも先を考えるようになってから、
すごく人生が楽になったんです。
     
ふむふむ   おもしろいなあ。
あ、でも「楽になった」ってことは、
それまでは悩んだりすることも
多かったんですか?
     
か い   ちょうど大阪から京都に引っ越した頃が、
人生の中でいちばん暗雲の時代でした。
     
ふむふむ   あら、それはロルを立ち上げた、
スタートの頃じゃないですか。
     
か い   そうです。
さっきもちょっと話したんですけど、
どうしていいかわからなくなっていた時期で、
未来も何も見えないし、就職もしてないし、
ほんとにちょっと引きこもりがちな
くらいだったんですよ。
     
ふむふむ   そこまで悩んでたんですね。
     
か い   今振り返ると、
あり余る時間があったからだなあ、
と思うんです。
     
ふむふむ   と、言いますと?
     
か い   悩む時間があった。
だからその後、
やりたいことがはっきりしてからは、
「これを明日までに納品しなきゃ」と
現実にすることもたくさんあって、
悩む暇がなくなったともいいますね。
     
ふむふむ   でも忙しくなっただけだと、
悩み自体が解決するわけじゃないから、
ずっと心のどこかで気になったりしませんか?
     
か い   それはそうですね。
京都に引っ越して、周りに同じような、
向上心を持った友達が常にいたので、
悔しかったこともうれしかったことも話して、
解消できていたのが大きかったですね。
     
第十回 「クラシックホテル」につづく
     
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