ふむふむ   どうやら今回のアルバム『Towns And Streets』は、
テムズビートの影響が大きいみたいですね。
     
か じ   こういうものが、
自分がほんとにいちばん好きなものなんじゃないか、とか、
そういうふうに高ぶった感じで、
新たに好きなものが出てきた、っていう感じでしたね。
ラリキンラブだとか、ミステリージェッツだったりとか、
ホロウェイズもそうだし、ジェイミー・ティー、
最近だったらジャック・ペニャーテとか、
共感するところがものすごくあるんです。
ていうか単純に、初めてライブを見に行ったときに、
「あ、これだ!」って。
     
ふむふむ   ピンときた?
     
か じ   うん、それからもうずっとライブに通って。
ちょうどそれが
前回のアルバム『NEW PRETTY』のレコーディングの
1番最後ぐらいの頃なんですよ。
だから去年1年はずっとそういうのを聴いてました。
リリー・アレン(音が出ます)が出てきたりとかね。
西や南西ロンドン出身の
若くて最高に面白いアーティストが
続々と出てきた感じっていうのが、
それまでのUKの音楽シーンの流れと違い、
かなりフレッシュな感じだったんです。
     
     
ふむふむ   それまでの流れとは違ってたんだ。
     
か じ   もちろんそれまでのUKシーンの影響もあるんだけど、
たとえば十代や二十歳前後の若者は、
みんなリバティーンズの影響があって、
彼らが若干そうであったように、
更にストレートなパンク・サウンドと言うより、
もっといろんな音楽のスタイルが
ミックスされてる感じがおもしろいんですよ。
スカやアイリッシュ、ジャズだったりプログレだったり。
僕はそういうミックスされた音楽が特に好きなんです。
     
ふむふむ   ちょっとひねりの利いたような?
     
か じ   ストレートなものでも、
もちろんいいものもあるんですけどね。
ひねりのきいたもののほうがよりハマりますね。
     
ふむふむ   テムズビートのバンドにハマりだしたのは
もともとライブを観たのがきっかけなんですか?
     
か じ   そうですね。
1番大きな影響はライブですね。
ロンドンにXFMっていう
インディーやオルタナロックを中心にかけている
ラジオ局があって、そのラジオがすごく好きで、
ロンドンに住んでからよく聴いていたんです。
毎年1月に、そこのDJのジョン・ケネディーが選んだ
10バンドのライブイベントがあるんですよ。
それに去年はミステリー・ジェッツが
トリでプレイする事になって、
その時点でまだライブを観たことが無かったので、
行ったんですよね。
そしたらその時の10バンドの中に
ラリキンラブだとかホロウェイズもいたし、
ジェイミー・ティーも出てたんですよ。
一気にそれらのバンドを観たんです。
     
ふむふむ   わ、それはすごい豪華ですねー。
そのころのロンドンは、
もうテムズビートのシーンが盛り上がってたんですか?
     
か じ   2006年の前半あたりが
シーンがどんどん大きくなっていった時期なんですよ。
100人くらいのライブハウスから
もっと大きなところでライブをやるようになったり。
それで去年1年を通して
代表的なバンドがデビュー・アルバムをリリースして
広がっていった感じですね。
だから去年はすごく盛り上がってましたよ。
     
ふむふむ   へえ、そうなんだ。
     
か じ   逆に今はラリキンラブは解散してしまったし、
ホロウェイズも独自の方向へ進んでいってる。
最初はみんな仲間同士だから
お互いのライブに出演しあったりしていたんだけど、
みんなメジャーになって、
そういうのはもう去年のうちで
なくなっちゃったんですよ。
今はそれぞれに頑張ってる感じで
ジェイミー・ティーとかジャック・ペニャーテとかが
ロンドンでは大人気ですね。
ジェイミー・ティーは日本ではまだ知名度は全然だけど
これからもっと人気が出るんだろうと思いますよ。
     
Story.03 「ロンドンと天候」につづく
     
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