ふむふむ   今回のアルバム『Towns And Streets』は
ロンドンからの影響を受けつつも
日本人としてのアイデンティティを表現した、
ということですが、
カジさんにとって、
日本人としてのアイデンティティって
どういうものなんですか?
     
か じ   日本のいいところはやっぱり、
"すごく繊細なところ"だと思うんです。
作るものが繊細で精密、
それは音楽もそうだと思います。
しかもすごくサービス精神に富んでるというか。
     
ふむふむ   あ、そうなんですか?
     
か じ   日本のサービスっていうのは、
時に過剰なくらいで(笑)
でも、そこまで気を配らせられる気持ち、
っていうのはすごくいいと思うんですよ。
ロンドンはサービスなんかはあんまりなんです。
     
ふむふむ   そうなんだ。
     
か じ   でもそれを不満には思ってないんですよ。
不便だなと思う事はあるけど、、
慣れてしまえばそんなには問題ないです。
でもサービスが良いに越したことはないですよね。
たまにロンドンで日本食のお店に
行く事もあるんですけど、
業に従っちゃうのか、
日本人なのにサービス悪かったりすることも
あるんですよ(笑)
     
ふむふむ   あらら(笑)
     
か じ   まぁ、それは日本人がみんな、
サービスがいいわけじゃないですけどね。
それでもサービスっていう部分は全体的にみると
やっぱり日本人らしいなーって思うんです。
     
ふむふむ   サービス精神っていうのは
やっぱり日本の音楽にも影響してると思いますか?
     
か じ   それはすごく思いますよ。
     
ふむふむ   それはどういった点で?
     
か じ   やっぱりメジャーの作品になればなるほど、
すごくサービス精神に富んでると思います。
ここ何年かのヒット曲なんかは特に思いますね。
そういうところに気が利いてる感じがするんです。
     
ふむふむ   それはリスナーに対しての
サービス精神ということですよね?
     
か じ   うん、そうですね。
     
ふむふむ   それはサービス精神=ポップさ、
だったりするんですか?
     
か じ   そうですね。
ポップさとか、
あとは、たとえば、
"お客さんを参加させて"みたいなのも
多いじゃないですか。
ライブでいっしょに何かをやる、みたいな。
     
ふむふむ   あー、よくありますね。
     
か じ   そういうの事をあらかじめ良く考えて
音楽をつくってる感じが凄くするんですよ。
だからある意味では商品っていう感覚が
強いのかもしれないですね。
でも音楽はエンターテイメントな物ですし、
サービス精神はとても必要なんです。
     
ふむふむ   いい意味でも悪い意味でも、ってことですね?
     
か じ   うん、そうとも言えますね(笑)。
     
Story.05「常に新しいものを」につづく
     
前へ 目 次 次へ