最初はどんな事が切っ掛けで書道を始められたのでしょうか?

私が5歳くらいの時に、妹を書道教室に通わせる事になったんです。 左利きを直そうと言う目的だったんですが、1人だと行かないだろ うと言う事で、付き添いで連れて行ったのがきっかけでした。結局 妹はすぐに辞めてしまって、私だけが残って続ける事になりました。

通う事になって書道は楽しめましたか?

習い始めた最初から楽しかったんです。
毎週木曜日に教室に通って いたのですが、いくつか覚えてる場面があって、学校で習いたての 漢字の、元々の象形文字の形を先生が教えてくれるんですが、絵か らだんだん字の形になっていく成り立ちを見せてもらえて、子供心 によく「あぁ、そうなんだ」と言う感覚になるのが凄く楽しかった んです。
他には画用紙とペンをつかって絵本の字の部分を写したり もしましたが、その時にどの紙にどのペンで描くのがいいか等を子 供なりに選ばされました。いつも「次は何がやりたい?」って聞か れて”自分で考える”と言う事を常に言われていました。字も、書い た物を並べてどれが良いかをまず聞かれました。
そして自分で選ん だ後に、「私もそう思っていた」って、最後に言ってくれるような 人でした。赤色であからさまに直したりせず、今思えば気づかない 程度に引っ張ってくれてたんだと思います。
ですので、字を書く事 自体が楽しかったですね。どの生徒にも変わらず、そういった接し 方で、みんな楽しんで通っていたと思います。

作品を作るようになったのはいつ頃からですか?

中学生の頃には他の生徒さんは皆辞めていて、教室で私と先生の2 人きりになった頃からです。
基本の練習をしながら、その合間に自 分の作品を作っていました。それから高校2年の時に、先生の勧め もあり初めて個展をしました。それまではずっと先生に相談しなが ら書いていたんですが、1人でやってみたいと言う思いがありまし た。「自分の作品って何だろう?」って、少しずつ自分の作品への 気持ちが強くなっていったんだと思います。

個展をして何か変化はありましたか?

もっと書道をやってみたいと思いましたね。あと、京都新聞の記者 の方が来てくださいました。
大学を卒業したばかりの女性の方でし たが、地方版記事の担当の方で、高校生の個展ということで取材し てくださいました。それでお礼状を書いたんですが、お返事が戻っ てきて、そこから文通が始まりました。

その出会いがきっかけで、 彼女とは十年後くらいに一緒に本を作ってもらうことになるんです。

第二回に続く

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