
- 実際に書く段階になった時には、 書体と言うか、字の形は最初に書いた時から、決まっているんですか? それとも書き続ける事によって、このような形に辿り着くんでしょうか?
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えっと・・・後の方ですね。最初は楷書で、誰もが完全に読める”花” と言う字を書いていて、それを崩していっています。花という字は 元々は草冠の部分が離れていたんです。それでこの字は、丸が四つあるように見えるけれど、実はよく見るとひとつひとつの部分に形があ るんです。近くで見るとわかるんですけれど。書く時には地面で、全 身を使って書いているので、墨が滲んでいくんです。それで丸くなっ ているように見えるんですね。これはどんな動きで書くかで変わってくるんです。速く動かすと滲まないし、ゆっくりと動かすと滲む。 どういう速さで書くかで、全然違う表情になって行くので、 最後はそれを延々と繰り返して行きます。
「花」
- どれくらい期間をかけて書きあげるんでしょう?
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字を決めて書き始めてからは半年くらいかかることもあります。 ただ毎日書いている訳では無く、なんか違う、なんか違う・・って、悩んでいる期間でもあります。
- 書き続けている半年の間、他の字、例えば「鳥」を書いたり、同時進行は無いんですか?
同時進行と言うより、花の期間があったら少しだけ期間は重なっている感じです。花という字を書き続けて、終わってから思い出すんです。 次の「鳥」という字があっても、忘れてしまうんですよね。終わって から、あ、そういえば鳥のこと何かメモしてたなって。基本的には、 1つの字を書いている時は、あまり他の事は考えないですね。
第五回に続く
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