
- 篆刻についてもお伺いしたいと思います。 篆刻はライブ感がある書に比べると、デザインに近い対照的な感覚があるのですが、華雪さんはどのような印象がありますか?
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仰られる通り篆刻はデザイン的な捉え方をしていて、書は対照的なとめどもない印象がありましたが、最近一概にそうでもないなと思うようになりました。私の先生は篆刻はされていなかったので、最初は独学で本を見ながら名前の印を作っていたんですね。私は 銅版画の経験があったので、その細い線を石にも表現できないかと 思い篆刻でも作品を作るようになりました。技術が身についてくれば、石を彫っていく際に線を整えて行く事は誰でもできるのですが、 ある時に、自分の彫った字が機械で作ったスタンプの様に見えてしまった事があったんです。私は何をしたかったんだろうと思って、 それからほとんど篆刻の作品を作らなかった時期がありました。その後、禅語を面白いと思った事があって、その文字をふと彫ってみ た時「そっか、字を書くみたいに彫っていけば良いんだ」と思った んです。字を彫ると言うのは、デザイン性が必要になってくるけれ ども、そればかりに気を取られていると意味のない物が出来上がってしまうんです。
- ”書くように彫る”と言う言葉にであってからは意識はかなり変わりましたか?
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変わりましたね、以前はあまりやり直しはしなかったんですが、彫った物を全部削り取ってしまったり、完成しなくて幾つか彫る事が あります。篆刻の場合でも、字の成り立ちや意味を調べたりするの ですが、最近は書くように彫ろうと思っているので、彫っていて偶 然線が壊れると言うか・・・・墨が滲んでしまうように、篆刻でも そうなっても直さないようにしています。
- 篆刻の場合でも迷い続けている部分はありますか?
ありますね。でも書の時の迷い続けているのとはまた少し質が違う 気がします。どこか終わりがあるようには思っています。同じ字を 何度も時を変えて彫るというのは篆刻の場合は少ないです。
※篆刻(テンコク)・・・石に文字を刻んで判子に仕立てるもの。 字や言葉、文様等をかたどった物があり、書家のサインとして 用いられる事が多い。
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