聞き手:ふむふむの森 
ふむふむ 先日、空気公団のギターサポートをしていらっしゃる
advantage Lucy (アドバンテージ・ルーシー)の
石坂さんが「山崎さんは天才だ!」と
おっしゃってましたよ。
   
山 崎 いやいやいや、そんなこと全然ないです。
ふつうに生きてます(笑)
   
戸 川 石坂さんも天才だからねー。
   
ふむふむ だから山崎さんの天才の秘密をこのインタビューで
探ろうと思って。
   
山 崎 そんなのないよね?
ただ、だらだらしてるだけで。
   
戸 川 いや、天才だと思うよ。
あえてそんなことはふだん語らないけど(笑)
   
ふむふむ おー(笑)
ずっとメモを取らずに覚えておけるのは
天才だと思います。
   
戸 川 え、そういうところですか?
記憶力、みたいな(笑)
   
ふむふむ 僕が感じている空気公団の魅力は
日常生活の景色がきれいに見えてくるとこなんです。
曲を聴きながら電車に乗ってると、
窓から見えるいつもの景色がすごくすてきなものに
見えてくるんです。
だから、外で聴きたくなるんですよ。
不思議なんですけどね。
   
戸 川 それはねぇ…
そういうふうにつくってるんですよ(笑)
   
ふむふむ ほんとですか!?
   
戸 川 実は僕は、最近ほとんど空気公団しか聴いてなくて。
   
ふむふむ え、空気公団しか聴いてない!?
   
戸 川 そうなんですよ。
今日もヘッドフォンをしてここに来るまで、
聴いてたんですけど、たしかに景色と曲に入れる。
   
ふむふむ そういうのを意図してつくるのは
難しいだろうなぁ。
   
戸 川 やろうと思えば誰でもできます。
   
ふむふむ えー!それは実際につくっていらっしゃるから
言えるのではないですか(笑)
   
戸 川 たぶん“間”みたいな部分ですね、
空間を意識してつくればいいんだと思うんです。
   
山 崎 うん、音と音のあいだの“間”っていう意味もあるけど、
なんていうか…
   
戸 川 例えば、いいフレーズが思いついたら、
それを入れていきたくなるじゃないですか?
   
ふむふむ そうですね。
   
戸 川 でも、それを続けていくと、
全部埋まっていっちゃうんです。
だから、それをやらずにいると、
空気公団の場合は隙間ができちゃうんです。
その隙間があるから、景色が入ってくることが
できるんだと思うんです。
   
ふむふむ あ、そっかあ。
   
山 崎 あと、歌詞は日常的なようで、
日常的じゃないんじゃないかなあ、
どうなんだろ?
   
戸 川 ちょっとシュールって言われるよね。
   
ふむふむ あー。
   
戸 川 歌詞にも隙間があるんですよ。
歌詞は文字数が限られてくるから、
小説みたいにすべてがわかるようには
書けない。
だから行間に隙間があって、
そこに聴いた人が自分なりのストーリーを
当てはめられるようになってるんじゃないかな。
あとは視点がさっき言ったように俯瞰なので、
主人公じゃない自分でも入っていけるんでしょうね。
   
山 崎 俯瞰の目線はあまり意識してるわけじゃ
ないんですけどね。
   
戸 川 でも、一人称が“僕”だったりするのは
自分じゃないわけでしょ?
   
山 崎 うん、そうだよね。
自分じゃない。
そう聴いてもらったほうがいいんですよ。
自由に聴いてもらって、
どんな捉え方してもらってもいい、っていうのが
基本的にあるんです。
具体的に誰かを応援していることもないし、
大きく見たときに励みになってもらえればいいですね。
   
戸 川 でもね、ミュージシャンが誰かを応援するのは
ちょっと違うと思うんです。
   
ふむふむ ほう。
   
戸 川 いちばん応援されなきゃいけない
生活してるはずなんですよ。
   
山 崎 うん(笑)
   
戸 川 保障も何もないし、
明日がないわけだから(笑)
     
   

no.11『空気公団はマイペース!?』につづく

     
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